①初心者用は、実は超上級者用?
これからギターを始めたいという方へ。
ギターを始めるにあたって、まずギター本体が必要ですが、どのギターを買えば良いのか。
これから数回に渡ってその重要点を書きます。
購入前にこれを読まれるとかなり参考になると思いますよ。
最後には超激安で購入できる話も紹介しますので、是非最後まで読んでみて下さい(^-^)
初回の今回は「安物がなぜダメなのか」と、「ダメギターだとどうだめなのか」について話します。
ギターを選ぶにあたって大事なのは、「ダメギターを買わない」「自分に合ったギターを買う」
この2点です。
特に初めて使用する【1本目のギター】は、ちょっと大袈裟に言えば、
その後「ギターが趣味の人生」を歩む事になるか否かを左右しますので、とんでもなく重要だと思います。
楽器屋さんに行くと50本くらい並んでるし、2万円のもあれば50万円ってのもある。
どれを選べばいいの? 何が違うの?
目利きのできる知識豊富な人ならともかく、普通は見ただけでは解りませんよね。
でもそんな初心者でも簡単に見分けられる方法、それは単純に値段です。
5万円くらいを境に、それより安物は木の材質がショボくなります。
4万円くらいでも大丈夫な物はありますが、ここでは「確実に大丈夫」と言うラインとして、5万と言っておきます。
これはあくまでも「新品の場合」の目安ですので、中古の場合の話はまた別記事で書きます。
さて、材質の悪いギターだったらどうなるのか。
ご存じの通り、ギターは6本の弦が物凄い力で張られています。
材質の悪いギターはその力に耐えられず、ネック(棒状の部分)が反ってきます。
そうすると、弦とネックの隙間が広がってしまいます。
この現象を「弦高(げんこう)が高くなる」と言います。
2~3mmですが、それがとても大問題なのです。
ギターは左手で弦を押さえ込んでコードを作りますよね。
そこにはコツや約束事が色々あります。(これは教室で教えるので、ここでは割愛)
状態の良いギターだと、それらのコツや約束事が多少アバウトでも音が鳴ります。
でも隙間が広いと、押さえ込むのがかなり困難になりますので、
コツや約束事をすべて100%完璧にやらないと、音が鳴りません。
(もっと酷い物だと、100%のうえで通常以上の力づくが必要だったり)
要するに粗悪品は「音を鳴らすのがめちゃめちゃ難しいギター」と言う事になります。
言い方を変えると、【初心者セット】のギターは、初心者用どころか「超上級者用」なのです。
これに手を出してしまうと、上達する事が途端に難しくなってしまいます。
ですので安物は勿論、間違っても『初心者10点セット2万円』なんてギターは絶対に買わないでください!!
あれは究極のダメギターです。
セットに含まれているカポやチューナーやストラップって、そもそも1000円くらいで売ってる物ですので、
そこをどんなに割り引いても、1000円くらいしか安くはなりません。
なのにどうすればこんなに安いセットにできるのか。
そりゃもう、本体の材質を極限までショボくするしかありません。
「ありゃもはやギターではなく、ギターの形をしたベニヤ板だ」と言ったギタリストが居たとか居ないとか。
勿論、中にはマシな物もありますが、酷い物だとプロの僕らでも「こりゃ鳴らすの大変だぞ」って代物が多くあります。
初心者では音を鳴らす事もほぼ不可能で、演奏を楽しむなんて到底無理でしょう。
そして最も大問題なのは、ダメギターが原因で音が出ないのに、初心者の方はその原因に気付きませんから、
「自分はギターに向いていないんだ」「自分にはギターの才能がないのだ」
と勘違いをして、辞めてしまうのが1番勿体ないのです。
「半年も経ったのにまともに鳴らせない」
「ギター歴1ヶ月の他人が鳴らせてるのに、自分は鳴らせない」
なんて状況だと、やっぱりやる気失くしちゃいますよね。
僕のギター教室での出来事ですが、
「過去に2年間YAMAHAの教室に通ってたけど、最後までFが鳴らせずに辞めちゃった。
でもやっぱりギターが弾きたくなって、再チャレンジしたい」
と言う生徒さんが来た事があります。
確認すると、彼のギターはまさにダメギターでしたので、
教室のギターを貸して弾かせてみると、ものの5分でFが鳴るようになりました。
2年間やっても鳴らなかったコードが、ギターを取り換えただけで、ものの5分で解決したのです。
彼は翌週には新しく5万以上のギターを買い直し、その後数年でとても上達されました(^-^)
安物のギターは、販売時はまだ大丈夫でも、すぐにネックが反って、
まだコツをマスターしていない初心者さんには、鳴らすのがとても困難な状態になります。
ですので今回の記事の結論としては、「絶対に激安初心者セットは買うな」です。
次回は、「人から貰うな!それはおそらくダメギター」を書きます(^-^)
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